大地の90%と60億の人類を
飲み込んだ天変地異
“ハンマー・オブ・エデン”

―それから14年


水の惑星とのニアミス
“ハンマー・オブ・エデン”
により60億の人命と90%の陸地を飲み込み、
地球は青く青く澄み渡っていた。

それから14年、破壊された地上で
人類は混乱と絶望の淵から這い上がり、
秩序を取り戻そうと 新国連を結成し
平和を模索し続けていた。









津波が原子力空母を運び込んだ町、ヤビツ。


天涯孤独の少年、キールは、
空母の原子炉から得たエネルギーで
それなりに繁栄を続ける
この街で暮らしていた。









新国連の女性事務総長であり
キールの育ての親でもあるアオイは、
先の惨禍を再出発の機会とし、
今度こそ人類が人種・イデオロギー・宗教の
壁を越えて助け合える 世界を創り出そうと
日々努力を続けていたが、
自国民の生存を賭けた各国の
国家エゴは惨禍の前よりも
激しく醜いものだった。









アオイを支えて世界復興の一翼を担っていた
軍人・グールドは、そんな人類に幻滅、
軍事力による強権的な
秩序維持以外に道はないと、
自ら指揮する戦略原潜ユリシーズによる
クーデターを開始、
新国連に宣戦を布告するが…。









この物語は、少年キールと
双子の兄・ティーンを中心に、
少女イスラや
ユリシーズ副長のジョゼら若い世代と、
過去の呪縛から逃れられない
アオイやグールドといった
大人たちとの和解の物語である。



キール
この世界で一番恵まれた都市、ヤビツに暮らす主人公の少年。14才。
幼い頃に両親と双子の兄と生き別れとなり、現在は新国連事務総長・アオイに引き取られている。義母アオイとの間にわだかまりを抱えている。イスラに特別な思いを抱いているが、なかなか切り出すことができないでいる。直情的だが馬鹿ではない。
(CV:阪口 大助)
イスラ
彫金師の少女16才。若くして妊娠し、未婚の母となってしまった。が、本人は至って前向き。自分で作ったアクセサリーを、町に立ち寄る船乗りに売りつけて生計と立てている。
(CV:わくさわ りか)
ティーン
「ユリシーズ」艦長付副官。グールドの使者としてヤビツに上陸し宣戦布告を伝える。混乱の街中で双子の弟・キールと再会しイスラと共にユリシーズに招き入れるきっかけとなった。幼いころにグールドに拾われて軍人として育てられたためか、いつも感情を押し殺しているように見える。
(CV:浪川 大輔)
ジョゼ
19歳。「ユリシーズ」副長。寡黙で秀麗。信念固いグールドに命を賭して務めるが、そこには軍人の義務や忠誠を超えたものが感じられる。
(CV:氷上 恭子)
アオイ
キールの養母。新国連の事務総長として、先の惨禍を人類再出発の機会として、国家や人種、宗教の違いを越えた新たな秩序を確立しようと努力しているが、相も変らぬ国家間のエゴの前に苦悩している。子供を育てた経験がないことからキールの扱いに悩む。
(CV:榊原良子)
グールド
米海軍戦略原潜「ユリシーズ」艦長。国連のアオイと共にハンマー・オブ・エデン後の復興に尽力していたが、この期に及んでもエゴを剥き出しにする人類に幻滅、突如、全世界を相手に宣戦を布告する。左半面は柔和、右半面は厳酷たる表情を持つ。
(CV:土師 孝也)